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カナダではマリファナが合法化されており、バンクーバーでも多くの販売店が営業していますが、日本人は国外にいても日本の法律が適用されると聞きます。では、留学やワーホリ、観光で滞在中の日本人が実際にマリファナを吸った場合、法律的にはどのように扱われるのでしょうか?

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カナダでは、2018年10月17日に大麻の所持や使用が合法化されました。

そのため、旅行、留学、ワーキングホリデーなどでカナダへ来た日本人が、大麻を目にしたり、使用する機会もあると思います。

結論からいうと、カナダの法律やルールを守って大麻を購入・所持・使用する限り、日本の法律上も違法にはなりません。

その理由を、日本の所持罪、使用罪、海外でも適用される法律の順に説明します。

日本の法律が海外でも適用される条件と範囲

まず、大麻を“所持すること” と “使用すること”について、日本の法律がどのように定めているのかを見てみます。

大麻所持罪(麻薬及び向精神薬取締法第66条)

大麻の所持について、法律には次のように書かれています。

ジアセチルモルヒネ等以外の麻薬を、みだりに、製剤し、小分けし、譲り渡し、譲り受け、又は所持した者は、七年以下の拘禁刑に処する。

大麻は、この法律上の「麻薬」に含まれています。

大麻使用罪(同法第66条の2)

大麻の使用について、法律には次のように書かれています。

第二十七条第一項又は第三項から第五項までの規定に違反した者は、七年以下の拘禁刑に処する。

この文章だけでは、何が禁止されているのか分かりにくいため、文章内で引用されている第27条の内容を抜粋してみます。

麻薬及び向精神薬取締法第27条

第1項

麻薬施用者でなければ、麻薬を施用し、若しくは施用のため交付し、又は麻薬を記載した処方箋を交付してはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。

一 麻薬研究者が、研究のため施用する場合

二 麻薬施用者から施用のため麻薬の交付を受けた者が、その麻薬を施用する場合

三 麻薬小売業者から麻薬処方箋により調剤された麻薬を譲り受けた者が、その麻薬を施用する場合

<第2項から第4項まで省略>

第5項

何人も、第一項、第三項又は第四項の規定により禁止される麻薬の施用を受けてはならない。

簡単にいうと、法律で認められた場合を除き、麻薬を使用したり、ほかの人に使用させたりすることは禁止されています。

ここまで紹介した法律は、基本的に日本国内で行われた行為に適用されます。

しかし、日本の法律には、一部の犯罪について、海外で行われた場合にも日本の法律を適用する規定があります。これを「国外犯規定」といいます。

国外犯規定(同法第69条の6)

海外でも日本の法律を適用する犯罪について、次のように書かれています。

第六十四条、第六十四条の二、第六十五条、第六十六条、第六十六条の三から第六十八条の二まで、第六十九条の二、第六十九条の四及び前条の罪は、刑法第二条の例に従う。

刑法第二条 この法律は、日本国外において次に掲げる罪を犯したすべての者に適用する。

つまり、国外犯規定の対象として書かれている犯罪は、海外で行われた場合にも日本の法律が適用されるということです。

ちなみに、この中には大麻の所持罪(第66条)は含まれていますが、使用罪(第66条の2)は含まれていません。つまり、日本国外で大麻を使用したとしても、日本の大麻使用罪の国外適用の対象にはなりません

購入・所持に関しても違法にならない理由

大麻の使用については、そもそも海外で行われた行為に日本の使用罪は適用されないことは分かりました。

一方、大麻の所持については、海外でも日本の法律が適用される対象となっています。

ただし、法律には、単に大麻を持っていた場合ではなく、「みだりに」所持した場合を処罰すると書かれています。「みだりに」とは、簡単にいうと、法律上の理由や正当な理由がないまま、不当に行うことです。

カナダは大麻が合法化されており、年齢、購入場所、所持できる量、使用できる場所など、現地のルールを守って正規の販売店から購入することが認められています。

そのため、現地の法律やルールを守った購入や所持は、「みだりな所持」には当たりません。

以上のことから、日本人が大麻合法国で現地のルールを守って購入・所持・使用する限り、日本の法律上も違法にはなりません当然、その後に日本へ帰国しても、合法国にいたときの所持や使用だけを理由に、日本で処罰されることはないということです

ちなみに、大麻草の栽培についても、栽培を規制する日本の法律には国外犯規定がありません。そのため、カナダで認められている範囲内で栽培する限り、日本の栽培罪に問われることはありません

実際、合法国で現地の法律を守って大麻を購入・所持・使用した日本人が、その行為だけを理由に、帰国後に有罪となった公表判例も過去にはありません。

なぜ「日本人は大麻合法国でも違法」と思われているのか?

外務省などの公式文書では、条文に書かれているように、海外での大麻の所持について「みだりに」という言葉が使われています。

一方、多くのウェブサイトでは、細かな条件を省略したうえで、「日本人は海外にいても日本の法律が適用されることがある」と説明し、違法であるかのような印象を与えていることがあります。

このような情報が、ほかのサイトやSNSで繰り返し紹介されるうちに、使用罪が海外には適用されないことに加え、所持罪が成立するかどうかを判断するうえで最も重要な「みだりに」という条件まで省略されてしまったと考えられます。

その結果、「日本人は世界のどこにいても、大麻を使えば日本の法律に違反する」という単純な説明が広まってしまったのでしょう。

結論

日本人がカナダなどの大麻合法国で、その国の法律やルールを守って大麻を購入・所持・使用する限り、日本の法律上も違法にはなりません。

ただし、日本へ大麻を持ち込むことは全く別の問題です。

帰国するときに、大麻や大麻を含む商品がカバン、衣類、ポケットなどに残っていた場合は、日本への持込みや日本国内での所持として扱われる可能性があります。

どのような理由があっても、大麻を日本へ持ち帰ろうとすれば、日本の輸入や所持に関する法律が適用されます。

参考サイト

麻薬及び向精神薬取締法(e-Gov法令検索)
https://laws.e-gov.go.jp/law/328AC0000000014

厚生省通知(国外犯規定と「みだりに」の解釈)
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta7447&dataType=1&pageNo=1

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